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10 2017

下地補修方法あれこれ

戸襖に開いた穴。

これらを、各方法にて補修。
その後、クロス貼りにて、
仕上り比較検証。
今回は、5パターン。

現場で、各下地補修方法を、
同時施工する事はまず無い為、
意外とワクワク感有り。

穴の中に見えている木は、
戸襖の中桟。
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① ベニヤ板にて、補修。
土台には、新規に中桟を組込み。
1P_20170829_172935_HDR.jpg


② スタイロにて、補修。
土台も、スタイロ敷詰め。
3P_20170831_154658_HDR.jpg


③ パテ充填にて、補修。
土台には、組木を敷詰め。
パテ厚、2.5mm。
2P_20170831_094529_HDR.jpg


④ 薄い和紙にて、補修。
紙のみの強度を確認したい為、
土台無し。
4P_20170901_104149_HDR.jpg


⑤ 襖紙にて、補修。
これも、紙のみの強度を確認したい為、
土台無し。
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5パターン並べると、こんな感じ。
右から、①~⑤の順。

①~③は、
かなり高精度に、各平滑面出しサンディング。

④⑤は、
テンションMAXにて、平滑出し。

また、紙の大きさが異なるのは、
紙厚に応じて、テンションを上げる為。
指で弾くと、カンカン鳴るくらい。
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クロス貼り完了。

⑤は、紙厚の段差が、少し分かる。
ちなみに、紙厚は0.2㎜程。
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別角度から。

⑤以外は、補修合格ラインだと思われ。
8P_20170903_115958_HDR.jpg


検証結果。

① ベニヤ板
  本体と同材質の為、違和感無く仕上げ可能。
  シビアな高さ合わせが、必要。

② スタイロ
  非常に低労力で、平滑面出し可能。
  硬度もOK。
  削り過ぎ注意。

③ パテ
  微妙な木のクセを、表現可能。
  広面積だと、サンディング大変。

④ 薄い和紙
  クロス表面を触っただけでは、紙補修とは全く判らない。
  指先が痛いくらい突くと、へこむ。
  
⑤ 襖紙
  ④同様、クロス表面を触っただけでは、紙補修とは全く判らない。
  厚みのラインが表面に出る為、仕事としては、X。

今回の検証結果は、
作業者立場からの観点で、
作業効率と結果を比較したもの。

実際、クライアント様の指示・御要望があれば、
作業効率関係無しに、その指示には従う所存。

さて、
合理的大好きナルヒヤとしては、②イチ押し。
あまり、手で触らない箇所であれば、
④でも問題無しかと。

これらの補修法は、
建具だけでなく、壁や床にも応用可能。

自分の中の先入観と固定観念を、
壊してくれた今回の検証に感謝。


いやあ、よかった、楽しかった。


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