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09 2015

新品障子の木口キズリペア

新品障子の木口キズ補修です。
画像では、見難いのですが2か所キズがあります。
黒丸の中がキズの位置となります。

まず、1か所目。
木目に対し、真一文字に引っ掻いた様なキズ。
木がまだやわらかい為、簡単にキズがついてしまいます。

これくらいのキズ補修でも、いきなり削ったりサンディングしてしまうと、
かなりの作業量になり、却って汚くなる可能性が高いので要注意。
1P_20150528_063647_HDR.jpg


まずは、木の性質を利用して
ヘコミを戻してから、補修作業。

今回は、表面をカンナやペーパーを使わずに、
別の方法にて調整後、手触りを仕上げ。
3P_20150528_075925_HDR.jpg


2か所目は、なぜかカッターの刃のようなもので、深く切り込んだキズ。
これは、厳しいかな。
と思いつつ、ヘコミを戻してみるもやはり変化せず。

繊維が鋭利に切断されている為無理なよう。
0P_20150528_063635_HDR.jpg


削りやサンディングも通用しない為、埋める方法を選択。

通常、繋ぎにはボンドや糊を使用しますが、
粘着質のモノは、どうしても汚れや違和感が出やすくなる為、
今回は水のみで圧着。

切断面が鋭利で深い場合、充填剤をキッチリ圧縮圧着すれば、
水のみのつなぎでも十分充填可能。

もう少しキズ口が開いていた場合は、
ほんの少し、デンプンの粘り気を加えるといいかも。
2P_20150528_075915_HDR.jpg


通常のキズ補修と違い、新品の場合は、
自分の手の汚れや油分に、特に気を使います。

養生も一手間加えて、木肌を荒らさない様に。

どんなに小さくても、キズの種類が異なれば、
補修方法や材料もそれぞれに合わせて変化させないと、
思ったような結果が出ないもの。

反対に、
ほんの一手間加えるだけで、劇的に結果が良くなる事も。

毎回緊張しつつも、次のアイデアをアレコレ思いつきながら、
有難く作業させて頂いています。






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